今回の巡礼先はゴールデンカムイを代表する聖地、網走監獄です。
大変長くなるのでたたみます。
女満別空港から網走監獄へのアクセス
もらった地図を撮った写真なんで見にくくて申し訳ないですが、ご覧の通り、ゴールデンカムイの聖地は網走市内にわりとまとまって位置しています。
女満別空港から網走監獄までは車で約20分。
網走市内に入ってしまえば、どの聖地へも車なら大体5分から10分で行けます。
なので網走観光をするなら、空港でレンタカーを借りるのが一番お得で便利だと思います。
私は万一雪道だった場合運転が心配だったので、レンタカー以外の交通手段はないかと調べてみました。
空港から網走監獄方面へ行くバスはありましたが、本数が少ない上に最寄りのバス停から網走監獄まで15分以上歩かなくてはいけないらしい。
そして聖地間の移動については、循環バスはありましたがこれまた本数が少ない。
がんばって運転するか・・・と迷いましたが、やはりここは安全重視。
空港から網走監獄へはタクシーで移動(約5,000円)。
聖地間の移動は時間が合えばバス、だめならタクシーを使うことにしました。
ちなみに聖地間の距離は地図を見るとかなり近いので歩けないこともないと思いましたが、ホテルの人に、道中はほぼ坂道で、しかも車道脇を歩くことになり危ないのでお勧めしませんと言われました。
普通にクマもいるみたいなので、そういう意味でも徒歩は危険なのかもしれないですね。
網走監獄聖地巡礼
めちゃいい天気。
左手にちょびっと見えてる屋根の下がチケット売り場です。
入館料は大人は1,500円ですが、公式サイトのクーポンを見せると1割引きになります。
これほんのひと手間なので、ぜひお忘れなく!
待ち合わせの正門
聖地巡礼に行くといつも思うんですけど、実物の建物を見ると漫画で読んでいる時より小さく感じます。
なんだろ、先生の絵って空間が表現されているから紙面では大きく見えるのかなぁ・・・。
向かって右手に立ってる人、警備員さんかと思いきやマネキンさんです。
網走監獄にはこういうマネキンがちょいちょい配置されています。
気配がない上に結構リアルなので何度も驚かされました。
教誨堂
門を入ると右手にすぐ教誨堂が見えます。
これ見たらめっちゃテンション上がりませんか?
駆け寄りたくなっちゃいますよね!
おかげで順路を逆走するはめになりました・・・。
開拓の村で世界ホテルを見た時に小2男子化してはいけないと学習したはずなのに、ここでもまた同じ失敗をするというね。
教誨堂入口。
教誨堂内部。
配色とか、窓や壁のちょっとしたデザインがいちいちオシャレ。
昔の建物にしては、天井が高いです。
パンフレットによると、囚人たちに精神的、倫理的、宗教的な指導を行うために設置されたという神聖な教誨堂。
ゴールデンカムイでは、白石とシスターの感動の対面の場でもあり、血みどろの戦いが行われた場でもありましたね。
教誨堂の意味を知ってからあの鎖デスマッチを読み返すと、なにか深い意味が隠されてるのではないかという気がしてきました。
こんな歌があるんですね。
校歌的なものかな。
いつの世も音楽は救いであり、心の栄養です。
歴史館に展示してあったんですけど、トニさんを襲った鉄球これかしら。
獄中の白石はアクセサリーかのごとくよくつけられていましたね。
舎房と中央見張所
名前もフォルムもかっこいい「五翼放射状平屋舎房」。
中央見張所
全貌を撮るのが難しい・・・。
昔パノラマ写真って流行ったんですけど、今でもあるのかな。
門倉さんの気持ちになってのぞいてみます。
ここからだと、廊下が全て見渡せます。
本当に良く出来た構造です。
見張り所の上部に備品とか書いてある札が貼ってありました。
当時もこうやって管理してたのかな?
舎房を外から見るとこんな感じ。
舎房のある廊下はかなり長いことがわかります。
これが5棟あるんだから結構な大所帯。
最大700名収容できたそうです。
屋根の上の天窓がソーラーパネルに見えるのは私だけでしょうか。
舎房の一室。
「古民家をDIYで改造したの~」って言われたら「え、すごーい!」と違和感なくお邪魔できちゃうくらい木のぬくもりを感じる素敵なお部屋。
年月を重ねた木材がいい味を出してるからかな?
牢屋って閉鎖的なイメージがありましたが、鉄格子付きとはいえドアの上が大きく開いているからか結構明るい。
廊下側に面した壁部分が柱みたいになってて、隙間があります。
廊下を挟んで左右に部屋があるんですけど、こうやって柱を斜めに設置すると、部屋の中から向かい側の部屋の中は見えないんですって。
廊下からはそれぞれの部屋の中が見えるのに。
よく考えられてますね。
この部分については庁舎で詳しく説明されてます。
上の写真より、いくらかわかりやすいでしょうか?
説明文はうまく撮れなくて・・・申し訳ない。
内装はこんな感じ。
右手はトイレですね。
プライバシーゼロ。
廊下側の壁に本棚みたいなのが設置されてました。
これはひとり部屋だったかな?
こんな風に急にマネキンいるんですよ。
夜中に見回りする警備員さん、毎回びっくりすると思う。
部屋食。結構楽しそう。
白石が二瓶と辺見と同室だった描写ありましたね。
あのメンバーだと、食事中にふさわしくない会話がされてそうです。
OAD第二弾の白石が恋をする話ではこの場面が映像化されてるのでぜひチェックしてみてください!
獄衣がオレンジ色なのは逃げた時に目立って見つけやすいからだそうですが、布団もオレンジ色で、かつ掛け布団がこんな鮮やかな青色なのはなぜなのか。
当時は違う色だったのかな?
ちなみに食事はこんな感じだったらしいです。
やっぱり質素。
網走監獄の囚人は、厳しい寒さに苦労したようです。
写真のような暖房器具がありましたが、とにかく天井が高く、しかも天窓付き。
こんなんであったまったとは思えない・・・。
廊下がほんのり暖かい、くらいだったんじゃないかな?
脱獄犯がいるっていうので、探したらいました!
ふんどし一丁の脱獄犯を見ながら、杉元になった気持ちで引っ張り上げられるアシㇼパさんの姿を想像しました。
白石のモデルとなった白鳥由栄についてはかなり詳しい説明がされています。
雑誌とかの表紙になりそうなかっこいいキャッチコピー風名言が添えられていました。
白鳥由栄だけが脱獄に成功したという扉。
解錠したのか、関節を外したのか・・・?
白鳥由栄の肉声が聞けて、めちゃテンション上がりました。
声の説明って難しいですが、私は「ひょうひょうとした人だったんじゃないかな」という印象を受けました。
外の独房には白石がしょんぼり座ってました。
白石好きな人は、網走監獄、行くしかない!
囚人の楽しみのひとつ、入浴タイム。
前からも後ろからも見られとる。
二見ヶ岡刑務支所
敷地内には農場があって、囚人たちは自給自足を目指していたそうです。
小豆の選別をしたり
作業道具も自分たちで作っていたようです。
笑顔で労働。
この人チュートリアルの福田にちょっと似てませんか?
こういう床のレンガも自分たちで焼いて作ってたんですって。
こうやって自分たちで食事を作っていたから白石も料理上手だったんですね。
みんなでご飯。
とにかく常に監視されてます。
頭髪についてもルールが決められていたようです。
監獄歴史館
連れられる囚人たち。
床に足跡があるの見えますか?
ここに立つと、4人目の囚人として写真が撮れます。
白石が樺太でトナカイの「アリ」を見て「バターってやつか」って言っていて、バター食べたことあったのかな?と思ったんですが、食べたことあったみたいです。
囚人身分帳簿。
全部手書き。達筆です。
白石が裁判を受けた時に登場した法服。
マネキンの顔が独特。
ここまでみんなリアルなマネキンだったのに、なんでこれだけこんなロボットみたいなの?
この監獄歴史館、最初は刺青の囚人たちの生活に思いを馳せつつ見ていたのですが、段々展示物自体に興味が湧いてきました。
ロシア政府南下の恐怖に備えて、北海道を開拓するために小さな漁村だった網走に集められた囚人たち。
北見と網走をつなぐ道路を8か月で完成させるという過酷な労働に、囚人たちだけでなく監守にも命を落とす者がいたとのこと。
展示物も豊富で映像での説明もわかりやすく、歴史オンチの私にも網走監獄の歴史が十分理解できました。
庁舎とお土産
網走監獄にはお土産売場が2か所あります。
庁舎内にあるお店と、出口を出たところにある物産館です。
庁舎では、北海道開拓の歴史や他の監獄などが紹介されていて、じっくり見てたら意外と時間かかりました。
写真撮りたかったんですが、ここは結構人がいてモザイクだらけになりそうだったので断念しました。
庁舎の一角にゴールデンカムイ関連の展示物が飾ってあります。
ポスターはスパイダーマンとコラボした時のものかなと思うんですが、めちゃめちゃかっこよかったです。
ポスターもシライシスタンプ満載の野田先生直筆色紙も映り込みなしで撮りたくて試行錯誤したんですが、天気が良かったせいもありどうやったって光っちゃってもう・・・。
こういうところに飾るパネルには、反射しない素材を使っていただきたいですね。
売場内のゴールデンカムイコーナー。
ゴールデンカムイファンにはたまらないお土産ザクザクです。
出口を出たところにある物産館の方がお店自体は広く、網走Tシャツのような北海道のお土産は充実してますが、ゴールデンカムイ関連の商品はこちらの方が品揃えが良かったです。
気になるお土産があったらこの場で購入しちゃいましょう!
監獄食堂
見学を終え、監獄食堂でお昼ごはん。
監獄食B(ホッケ)900円を食します。
力強く存在を主張している鰹節の下は、豆腐かと思いきや山芋のぶつ切りでした。
右上の緑の小鉢はフキっぽかったですが、くったくたに煮てあって、絶対そうとは言い切れない。とにかく山菜的ななにかでした。
ま、お味の方は・・・監獄食なんでね、うん。
監獄食の器はプラッチックでしたが、メニューによってはこんな素敵な瀬戸物の丼も!
これめちゃめちゃ良くないですか?
お土産として売ってたら絶対買ったのに!!
ぜひ発売してほしい!!!
食堂には本棚がありました。
さすが、ゴールデンカムイの単行本が置いてありましたが、前半がちょっと欠けてたり最新刊はなかったり。
言ってくれたら買って持っていったのにー。
お腹もいっぱいになったところで網走監獄見学は終了です。
帰りに尾形が杉元を狙撃したやぐらを発見!!
チェックするの忘れてた!
危うく気付かずに帰るところでした。
エカッター。
移動の時、網走刑務所の前を通りました。
車の窓ごしに撮ったのでわかりにくいですが、刑務所と道路の間に網走川が流れています。
これはもしかしてサケ漁を偽装したクチャを建てたり、鶴見さんが駆逐艦で攻撃した網走監獄の外壁のモデルとなった場所ではなかろうか?
網走監獄の滞在時間は大体3時間くらいだったでしょうか。
ゴールデンカムイを読んでなかったら知ることがなかった北海道開拓と網走監獄の歴史。
重要文化財に指定されているだけあって、建築物としても素晴らしいものでした。
今回はゴールデンカムイファンとしての目線で見学しましたが、もう一度行って、今度は歴史的な観点からじっくり見て回りたいです。
ゴールデンカムイ聖地巡礼へのリンク
網走② 北方民族博物館&オホーツク流氷館編
函館① 五稜郭編
函館② 北方民族資料館&大沼だんご編
登別温泉 登別クマ牧場編
札幌 北海道開拓の村編
番外編 アイスホッケー試合観戦編