ゴールデンカムイ実写映画化の話は私にとって青天の霹靂でした。
一報を聞いた時はあまりネガティブに受け止めたくなくて自分の負の感情に目を向けないようにしましたが、時間が経つにつれ不安は募るばかり。
水面下で制作は着々と進んでいるだろうし、いつまでも知らんぷりするわけにはいきません。
だから思い切って向き合うことにいたしました。
今回の記事は実写映画化に対して千々に乱れる自分の思いを整理するために書いたので、いつも以上に私見まみれで言いたい放題、筆も滑りまくってます。
このブログ初見の方は閲覧どうぞご注意ください。
お聞き苦しいところもあるかと思いますが、イカレたファンの戯言と聞き流してやるよと思ってくださる方はよろしければお進みください。
たたみます。
少し前のことになりますが、杉元役は山﨑賢人くんに内定したようだというニュースを目にしました。
あくまで推測という内容でしたが、いきなり「杉元は山﨑賢人くんです!」って決定事項として発表したら脊髄反射で反発する人がいるかもしれない(私)。
だからまずは噂レベルで情報を流してワンクッションおき、心の準備をさせてから正式発表するつもりなのではないか。
そんな気がしました。
山﨑賢人くんの名前は実写映画化の話が出た時から挙がっていましたが、私は「賢人くんは杉元ではないなぁ」と思っていました。
じゃあ誰ならいいのというと、誰もよくない。
だから実写化はしなくてよかったし、してもらいたくなかった。
配役については、どうせ誰がやったって気に入らないんだから、逆に誰がやってもいい。
そう思ったりもしたんですが、本当に誰でもいいかというと、「よりによってこいつか!」とか「こいつがやるなら賢人くんの方がマシだった」とかいうことになりかねない。(こいつとかマシとか言ってごめん)。
そもそも自分はなぜこんなに実写映画化に否定的なのか。
アニメ化は大歓迎なんですよ。
そりゃ作画が乱れていたりストーリーが端折られちゃったりしたらツッコミたくはなります。てかツッコミます。
でもだからといって「許せん!」とは思わないし、特にゴールデンカムイのアニメは、とにかく声優陣が素晴らしいのでそれらも含めて楽しく拝見しています。
実写映画だって楽しめるポイントはいっぱいあるはずです。
それはわかってるんですが、なかなか前向きに考えられない。
これまで数限りない実写化失敗例を見てきたからってのはあると思います。
もちろん思いのほか良かったな、と思えた実写化作品もありました。
でもそう思えたのは、ゴールデンカムイほどの思い入れがなかったからかも。
今回考えをまとめるにあたり実写化が嫌だと思う理由を書き出してみたんですが、出るわ出るわ、ネガティブ発言の数々。
ネガティブ通り越して悪口みたいになっちゃったのでここに書くのは差し控えますが、書き出してみてわかりました。
私はゴールデンカムイに「がっかりしたくない」んです。
登場人物の見た目もそうだし、アシㇼパさんの年齢や世界観やストーリーの再現度、全てにおいて、「自分が」ゴールデンカムイと思えないものを見るのが怖い。
ネットには色々なゴールデンカムイコンテンツがあります。
私は(好みかどうかは別として)結構なんでもいけるクチだと思いますが、もしかしたら無意識のうちに取捨選択しているのかもしれません。
しかし映画は公式です。
もし自分がゴールデンカムイだと思えないものを公式として観せられたら逃げ場がない。
もちろん解決方法はあります。
映画を観なきゃいいんです。
でもまぁ・・・観ますよね。
なんて複雑なオタク心。
どんなものでも受け入れる心の準備がまだできていないので、実写映画化については意識的に考えないようにしていました。
しかし私がどう思おうと実写映画化はされます。
せっかくの巨大ゴールデンカムイコンテンツ、できれば楽しみたい気持ちはもちろんあります。
だったら自分の考え方を変えるしかない。
というわけで、観てきましたキングダム2。
まずは敵陣?視察です(敵とかいってごめん)。
以下キングダム2の内容にちょびっと触れてます。
大筋には関係ないですが、一応その部分については字の色を薄くしますね。
映画開始早々、清(吉沢亮くん)を狙った刺客が現れます。
応戦はしますが敵も手強く、清、絶対絶命!というところに信(山﨑賢人くん)が、「待たせたな」というセリフとともに登場。
物語も序盤だし、そもそも信が来るとは思ってないから正直それほど待ってない。
だからこの「待たせたな」は清たちだけでなく、キングダム2を楽しみにしていた観客に向けての言葉でもあったと思うんですが、言い方次第では聞いてるこっちが恥ずかしくなる可能性もある難易度の高いセリフです。
勝手な想像ですが、賢人くん自身ももしかしたら言うの恥ずかしかったかもしれません。
だけど賢人くん、持てる力を全て投入してこのセリフを言ってくれて、結果、恥ずかしくないわけじゃないけどギリギリ持ちこたえられるレベルのかっこいい「待たせたな」になってました。
賢人くん・・・プロでした。
賢人くんは私がイメージする信とはちょっと違いましたが、映画はとっても良かったです。
ちなみになにが信と違うかというと、賢人くんイケメンなんでね、やっぱりきれいなんですよね。
あと笑顔がかわいすぎる。
お前の信のイメージどんなんよと言われそうですけど、それはさておき、いくら顔を汚しても品の良さは隠せない。
杉元の見た目を表する言葉として、インカラマッちゃんの「男前」、白石の「モテそうな顔」、菊田さんの「品がある」がありますが、客観的にみて、賢人くんはこの全てを兼ね備えていました。
鑑賞中、賢人くんの顔に傷レイヤーを重ねてみましたがあんまりしっくりはこなかったし、杉元にしては顔の輪郭がシャープで身体の線も細く見えました。
でも賢人くんの顔には菊田さん言うところの説得力がある気がします。
これに加え、「待たせたな」をかっこよく言い切った度胸と演技力。
賢人くんなら杉元に限りなく近づけてくるんじゃないか。
そう思えました。
賢人くんを観るために行ったキングダム2でしたが、観終わっての感想をひとことで表すとしたら、「大将軍たちかっけぇ!!」です。
すみません、自分の年齢的なものもあると思うんですが、トヨエツがめちゃくちゃかっこよくて。
豊川悦司さんが演じた麃公将軍は歯がぎざぎざでなかなか個性的な風貌です。
下手をしたらハロウィンの仮装みたいになっちゃったかもしれないのに、見た目も生き様も麃公将軍でした。
呉慶役の小澤征悦さんはペイントが流れちゃうくらいの熱演を見せてくれて、大沢王騎は今回ももちろん良かったです。
それぞれ見た目がそっくりかというと、そうでもない気もします。
でも演技がすごすぎて、ちょっとした見た目の違いなんてどこかへふっとんでしまいました。
ベテラン俳優たちの本気を見せつけられたキングダム2、私は楽しめましたが、キングダムガチ勢が観たら「こんなん違う!!」ってなるのかなぁ。
大将軍たちの姿をみて、映画の印象というのは主役が誰かというだけで左右されるものでもないんだなと思いました。
特に物語に厚みを与えるであろう土方さんとか鶴見さんといった大人たちを誰が演じるかというのが重要になってきそうです。
そして見た目はもちろん大事だけど、似ていればいいっていうものでもない。
そういえばバクマンの実写化、主演のふたりが発表された時、見た目的に私はサイコーが神木くん、シュージンは佐藤健ではないかと思ったんですけど、配役は逆でした。
でも映画を観たら全然違和感なくてびっくり。
一方弱虫ペダルは原作というよりどっちかというとアニメに寄せる努力をかなりしていたようにみえましたが、なんかちょっと・・・違ったかなぁ。
同じ映画を観たって受ける印象は人それぞれですから、結局のところ、自分が「これはこれでアリ」と思えるかどうかが実写映画を楽しめるか否かの分かれ道。
キングダム2を観て、「賢人くんは私のイメージする杉元ではないけど、賢人くんの杉元も悪くないかもしれない」と思えたことは、実写化受け入れがたしと思っていた自分にとっては大きな一歩となりました。
上から目線に聞こえたらすみません。
自分への言葉なのでご容赦ください・・・。
実写映画化、私は諸手を上げて楽しみ!とは今もまだ思えてませんが、できれば成功してほしいとは思ってます。
そしてなにより、野田先生が映画化して良かったな、と思える作品になってほしい。
人気漫画であるがゆえに関係各所に迎合しすぎた結果誰も望んでないものになってしまうってこと、あるじゃないですか。
ただこれについては、野田先生が集英社のインタビューの中で、「基本的には原作を尊重してくれている」ということと「脚本のチェックをしている」とおっしゃっていたので、原作と全くの別物になるということはなく、かつ先生の意向を聞く体制は整っているのだろうと思います。
本当に良かった!
以前も書きましたが、改悪に次ぐ改悪で原型がなくなっちゃったドラゴンボールがトラウマでしてね・・・。
でもあのハリウッドでの実写化があんまりひどかったんで鳥山先生が原作者の意地を見せて「神と神」を作ったというのは有名な話。
その後のドラコンボール界隈の盛り上がりを見れば結果的に実写映画化も悪いことばかりではなかったかもしれませんが、できればゴールデンカムイにはそういう危ない橋は渡ってほしくないというのが正直な気持ちです。
というわけで、これからもああだこうだ文句言いながらも自分の気持ちを少しでも上向けていけたらいいなと思います。
ちなみにここまでシミュレーションしといて今さらですが、杉元が山﨑賢人くんじゃない可能性は十分あります。
その時はまたイチから己の説得に励みます。
本日は長々としたひとりごとにお付き合いいただきましてありがとうございました。
キャスト決定しました。
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傷についてのああだこうだ
前夜祭
映画観ました
実写映画化の第一報を聞いてネガティブになりそうな自分を奮い起こすために書いた記事。
衝撃的すぎてこの時はまだ実感がなかった気がします。
野田先生の集英社インタビュー