ゴールデンカムイ第306話の感想など。
本誌の内容に触れているのでたたみます。
第306話「特攻」
鯉登さん<土方さん、月島<牛山さん、の状況の中、「俺より強いヤツを喰いにいく」回。
ちょっと今回は・・・読んでてつらかったですよね。これがゴールデンカムイかと。
正直感想を書くのも憚られますが、そういう気持ちも含めて記しておこうと思います。
鯉登少尉の初太刀
土方さんと鯉登さんの戦い。
一コマ一コマが映画のワンシーンのよう。
決して流し読みなどできません。
ずっと言われていた、「自顕流の初太刀は外せ」。
さすが名刀だからか、土方さんの実力か、つばぜり合いの末、鯉登さんの刀が折れてしまいました。
刀を外して構え直した土方さんに対し、鯉登さんは初太刀の勢いそのまま、折れた刀を死に物狂いで打ち下ろします。
自顕流に「受け」はないって言ってたけど、ここで土方さんの刀を受けようと防衛してたら多分鯉登さんが斬られていたでしょう。
もすパパの教えが息子を救い、鶴見さんの言う通り真っ直ぐで綺麗な太刀が、土方さんに致命傷を与えました。
この戦い、なんとか回避できなかったのかと考えましたが、先週の時点では、主導権は土方さんにあったように思います。
例えば戦闘不能にする程度の傷を負わせたり、話し合いに持ち込んだりすることもできそうでした。
でも土方さんは鯉登さんに火をつけた。
鯉登さんが本気を出したところで勝てるから、ではなく、剣士同士、命をかけた勝負を望んだから、でしょうか。
なので結果がこうなってしまっても、土方さんに後悔はないと思いたいけど、まだまだすることがあったんじゃなかろうか。
この目は何度も見てきたし、メリメリメリと三回もめり込んでしまったし、ずっと剣を操るための握り方をしていた土方さんの手が脱力している。悲しい。
座り込んだ土方さんの胸元はこれどうなっちゃってるの?虚無の表現?
こんなになってしまって、この先も土方さんは走れるんだろうか。
月島の優先順位
前回月島に向けて投げられた手投げ弾、誰かがかばってくれるかなと思ってたら、どうやら椅子の下に隠れて自力で回避したもようです。
月島軍曹は屈強な兵士だと尾形も言ってましたが、まさにその通りでした。
どうしても止められない牛山さんに、月島は手投げ弾を持って特攻します。
月島、ここで鶴見さんのこと考えるか・・・。
「牛山がいると鶴見中尉殿が危険だ」という思考で戦っていることにびっくり。
なんでなんかなぁ?
鶴見さんにどんな思惑があろうとも、死刑になるはずだった自分を救ってくれた人だから、なのか、ここまでついてきたんだから信じたいという気持ちなのか。
鶴見さんに騙されてるんじゃないかと思ったけど、そんなことないのかな。
この二人の関係、私が想像するよりはるかに深いようです・・・。
鯉登さんが来るなという自分の言葉を聞いてくれずに焦る月島。
月島は鶴見さんの言うことには盲目的に従うし、鶴見さんのためになることなら選択を間違わない。
でも、ビール工場でアシㇼパさんより鯉登さんを優先した時もそうだったけど、鯉登さん絡むと月島だって急に「きかなくなる」んですよね。
「不敗」の牛山
駆けつけた鯉登さんと月島を投げ飛ばした拍子に、手投げ弾がアシㇼパさんのそばに転がってしまい、牛山さんは身を挺して爆発からアシㇼパさんを守ります。
ちんぽ先生・・・。
先週はちゃんと回避して安心させといて、今週こんなことになるなんて。
こういうところ、多分野田先生の仕掛けなんだろうなぁ。
うう、狙い通りですよ・・・つらい。
アシㇼパさんは権利書を守ろうとしたけど、牛山さんは、多分権利書じゃなくてアシㇼパさんを守るためにとっさに動いたんでしょうね。
大好きなちんぽ先生が目の前でこんなことになっちゃったら、アシㇼパさんのメンタルどうなっちゃうの。
なんとか命に別状はない負傷で済まないかしら。
不敗の牛山の名の通り、まだ誰にも敗けてない。
「また金塊拝もうぜ」の約束も、守っておくれよ。
杉元≒ヒグマ
ひとり大量の兵士を相手にしている杉元、刺されてるし、さすがにしんどそう。
こうなると援軍のヒグマ早く来てと思ってしまいます。
しかしこの皮はがされちゃうの、何度見ても怖い。
怖いけど、こんな心強い援軍ないですね。
・・・ヒグマは援軍と考えていいんですよね?
***
戦争だから、土方さんを斬らなければ鯉登さんが半分になってただろうし、牛山さんをここで止めなければ、月島が殺られていたかもしれない。
こうやって決着をつけていくしかなく、これからもそれをしていくとなると、第七師団対杉元陣営ということになってしまうわけで・・・。
屋根の影が謎の動きをしていて気になりますが、鶴見さんと尾形はなにしてるんだろう?
そろそろ屋根から降りてくる頃でしょうか。
鯉登さんはアシㇼパさんや白石を殺すことはしないだろうけど、ここに鶴見さんが来たらわからない。
杉元早く戻ってきて!
それにしても、土方さんを倒した鯉登さん、「あの土方歳三を打ちとったぞ!」と余韻に浸るわけでもなく、「これが名刀和泉守兼定か・・・」と興味を示すこともなく、すぐにその場を立ち去っちゃった。
鯉登さんにとって、土方さんは「昔有名だった過去の人」で、そういう人に土方さんが倒されてしまったことに、栄枯盛衰を感じてしまいました。
来週は誰かの最期を見届けることになるのでしょうか。
つらいよぅ。
仕事休みの申請を出しておこう・・・。
あきらめて下絵に色を塗る。
色々アレなのはわかってるけど、筆が全然進まない。
ゴールデンカムイ読者としての覚悟がまだまだ足りないですね。
次のお話 第307話「ちんぽ先生」
ひとつ前のお話 第305話「迷い」