ゴールデンカムイだらけ

ゴールデンカムイにおける自分的萌えポイントを書いたり描いたりする二次創作ブログです。

アニメゴールデンカムイ第四十六話「完璧な母」 感想

第四期第十話「完璧な母」

死、誕生、救い。

月島の深い闇に差し込む鯉登さんの光が神々しい、文句なしの感動回。

 

ネタバレを含みますのでたたみます。

 

 

久しぶりの二階堂。

確かにこれはうるさい。

二階堂の義手って紐でとめるタイプなんですね。

これはひとりじゃ装着できないけど、師団のみなさんは普通に手伝ってくれそうです。

 

それにしても鯉登さん悪い顔してるなー。

鯉登さんがなぜ羊羹を二階堂の義手に仕込んだのか謎だったんですが、聖地巡礼で北海道に行くようになってその理由がわかりました。

gokatteya.co.jp

五勝手屋本舗の丸缶羊羹。

私は羊羮と言えば直方体か玉ですが、この形状を見慣れていたら「指に詰めてみよう」と思ってもおかしくない。

北海道住みの鯉登さんならではの発想ですね!

 

インカラマッちゃんと家永、美女ふたりの画ってゴールデンカムイではなかなか見る機会ないからなんか新鮮!って思ったけどひとりは中身おじいさんでした。

家永って、巻を重ねるごとに若返っている気がします。

急にお母さんの話が出てきたので「肖像画のモデルお母さん説」も考えたのですが、家永のほくろは自前みたいだし、お母さんの話をする時ほくろを指で隠しているから、これはやっぱり一番美しかった時の家永本人じゃないかと思います。

 

小樽へインカラマッちゃんを迎えにきた谷垣。

これまでスルーしちゃってたけど、樺太→網走→小樽ってめちゃくちゃ距離あるじゃん!

谷垣は旅の途中でおばあさんを助けていたし、一応アシㇼパさんを探してはみたと思います。

胸を刺されて重傷だった鯉登さんが歩けるほどには回復してる、でもまだ入院中ということは、樺太脱出から2~3か月くらい経ったところでしょうか?(あくまで予想)

アニメだと谷垣の外見に目立った変化はありませんが、原作見たら網走では髪も長く髭も濃くなっている。

野田先生はちゃんと時間の経過を示唆してくれていたのに、全く読み取れてませんでした。

谷垣、インカラマッちゃんに会う前にちゃんと身だしなみを整えたんですね。

カワイイ。

 

家永がどんなに望んでも作り出せないと言っていた神秘的な曲線と聖母を表す光輪。

家永の完璧を最期に血で表現した野田先生ってなんて残酷で優しいの。

若さを保つために同物同治を実践していた家永が、身を挺して誰かの命を守るなんて。

自分の命と引き換えに生まれる命を救うことで究極の若さを手に入れたと考えるのは、強引過ぎるでしょうか。

家永はたくさんの人を殺した凶悪犯ですが、杉元たちの命を救った名医でもありました。

家永が死んだ時、思った以上にショックで自分でもびっくりしました。

「死んでからそのキャラが好きだったことに気付く」っていう私あるある。

そんな家永を殺したのが月島ってのが辛かった。

刺青の囚人の家永が死ぬルートはもちろんありえたことだけど、なにも月島がやらなくても・・・ねぇ。

家永は死んでしまったし、鯉登さんが見逃してくれなかったらここでさらに死者が増えていたかもしれません。

緊迫した状況の中、こんな風にバタリと倒れる月島ずるい。しかも裸足で!

これは野田先生のジョークなのかな?

 

2時間動けないと言われていたのに、馬に乗って逃げる谷垣に徒歩で追いついた月島のメンタルとフィジカルの強さハンパない。

 

稲妻の子ども、いた!!

稲妻のエピソードはアニメになってないからどうするのかなぁと思ってましたが、この子には「月島と鯉登さんに抱っこしてもらう」という重要な役割がありますもんね。

せっかくだから稲妻夫妻のOAD、作ってくれないかしら。

これに限らず、端折られたエピソードをアニメ化するというクラファンがあったら喜んで参加しちゃうんだけど。

 

数か月前は少女団で一緒に踊っていたふたりがこんな風に戦う姿を見るのはつらい。

いご草ちゃんの髪を捨てて鶴見さんについて行くことを選んだ月島。

鶴見さんの命に背きインカラマッちゃんと逃げることを選んだ谷垣。

ここ小樽で真逆の選択をしたふたり。

月島が谷垣に「お前は選択を間違った」と言ったのは、そうでなければ自分の選択が間違っていたことになってしまうと思ったからでしょうか。

鶴見さんについていく道を選び、どんな汚れ仕事も遂行してきた。

それができたのは、自分の選択が正しいと思ってきたから。

だからここで別の選択をしようとする谷垣を許すことができなかったのかもしれません。

 

闇の中であがく月島の元に白馬に乗った王子様が駆け付けましたが、月島の暴走は止まらない。

自分に銃口を向けはっきり「殺す」と言った月島を見つめる鯉登さんのこの表情。

今回、谷垣も鯉登さんもイケメンだしこうやって月島の顔に血管が浮き出るところとかすごく良かったと思うんですけど、私はここの鯉登さんは原作みたいに黒目がちょこっと見えていてほしかったです。

これあるのとないのでは印象が全然違う。

だから野田先生もあえてそうしたのではないかと思うんですけど、これはもちろんいつもの妄想です。

 

月島の暴走を止めるべく、鯉登さんは「少尉」のカードを切りました。

「鯉登少尉」に命令されたら「月島軍曹」は従わないわけにはいきません。

谷垣は病院で「いままでの鯉登少尉なら逃げることを許さなかった」と不思議がっていました。

鯉登さんはこれまで鶴見さんの指示に100%従ってきたし、樺太でも全ての判断は月島に一任されていました。

しかしここで鯉登さんは「自分で」判断し、指揮官としての第一歩を踏み出したんだと思います。

後戻りできないと苦しむ月島に鯉登さんが「まだ遅くない」とはっきり言葉にしていってあげたことは、月島を照らす光になったのではないでしょうか。

 

ずっと張りつめていた糸が切れたようにインカラマッちゃんに答えを求めた月島。

その表情からこれまでの苦悩が見てとれます。

いご草ちゃん、めちゃくちゃかわいくてびっくりしました。

くせっ毛とからかわれていたのは、これが理由だったに違いない。

 

さっきまであんなに殺伐としてたのに、命の誕生という一大イベントの前でとたんに思考が止まった男たちはオソマちゃんのお母さんの僕と化しました。

こればっかりは本当にどうしようもないですからね。

でもアイヌの出産には男の人にもできることがあって良かったです。

 

無事に出産を終えたインカラマッちゃん。

命をかけて自分の子どもを生んでくれた奥さんへの第一声として、100点満点の言葉をかける谷垣。

妊娠中はなにもできなかったけど、再会してからはインカラマッちゃんの体調を気遣い、家族を守るために戦いました。

不死身じゃない谷垣が「不死身だ」と言ったのは、インカラマッちゃんを安心させ、自分を奮い立たせるためだったのでしょう。

 

オソマちゃん、見張りの兵士の顔を踏んだとは聞いていましたが、まさかジャンプからの踏みつけとは思いませんでした。

初恋(?)相手の谷垣が帰ってきましたが、今はコタンのイケメンに夢中なようです。

谷垣とイケメンの背景のほわほわの量の差はオソマちゃんの愛情を表しているのかな?

私だったら谷垣にもっといっぱいほわほわ飛ばしますけどね!

 

アシㇼパさんは杉元に殺さなくていい人間は殺すなと言いますが、それは鯉登さんも同じ。

これ以上月島が罪悪感にさいなまれることがないように、ありのままの月島を丸ごと受け止め、正しい方向へ導くことを約束しました。

上司と部下という関係だけど、杉元にとってのアシㇼパさんのように、月島にとって鯉登さんは自分に許しと救いを与えてくれた大切な人でもあると思います。

一歩進んだ感のある鯉登さんと月島の関係。

うまく言葉にはできませんが、なんか・・・感動。

 

薬が抜けたからか、鯉登さんのおかげか、インカラマッちゃんの言葉を「必要ない」と遮ったのはいつもの月島でした。

私は千里眼で見えたもの、教えてほしかったなー。

 

紆余曲折を経てインカラマッちゃんは谷垣と家族になりました。

網走では「他の人のことは関係ない」と言い切っていましたが、今回の経験がインカラマッちゃんを変え、函館で谷垣の背中を押すことになったのでしょう。

まさに情けは人の為ならず。

フチの笑顔が優しい・・・。

 

 

今回は家永、インカラマッちゃん、月島、鯉登少尉の感動コンテンツ盛りだくさんでした。

小西さんのおっしゃっていた「イモムシだった鯉登きゅんがさなぎになり、蝶になった瞬間」が見れて感無量。

着物(浴衣?)の上にコートを羽織ってるのもめちゃくちゃかっこよかったです。

何を着ていても貴公子のオーラってあふれ出ちゃうんですね。

そしてやっぱり竹本さんの月島が素晴らしかった。

自分のしてきたことへの葛藤、初めて見せた弱さ、鯉登さんのまっすぐさに優しい表情を見せる月島の姿に、心打たれない人はいないのではないでしょうか。

 

谷垣の子ども、どんな名前になったのかなぁ。

私は「音之進」から一文字もらって「音」がつく名前をつけてもらってたらいいなって思ってるんですが、「カノ」ちゃんもかわいい。

でも家永は命の恩人ではあるけれど、刺青の囚人でもあるからまぁ・・・やめとくか。

 

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