ゴールデンカムイ第308話「似た者同士」。
本誌の内容にふれているのでたたみます。
土方さん・・・。
覚悟はしてたけど、土方さんの走る姿、まだまだ見ていたかったです。
第七師団 鶴見さん・尾形
土方さんに鼻っ柱を斬られて逃げ出すヒグマ、途中で白石の頭をあまがみしていったけど、白石だけこんな程度で済んでいいのかしら?
頭をかじられた白石が、車両の屋根を飛び越えていく鶴見さんに気付きます。
鶴見さんは矢筒を開けて中身を確認。やっぱり矢筒の中にまだ権利書入ってた・・・。
毒矢はここで屋根の上に捨てられますが、この毒矢、この後誰がなんのために使うんだろう。
鶴見さん尾形に色々言われて微妙な表情してましたが、「自分を囮に杉元を撃て」なんて言うところをみると、どうやら仲直りしたようですね。
ってことは尾形をバックアップすることを再度約束したんでしょうか。
うーん、そうだったとしても、本心じゃないだろうなぁ。
尾形また騙されてるんじゃない?大丈夫?
どうしても鶴見さん信用できない。もちろん嫌いとかではなく、ただただ恐ろしいのです・・・。
土方ニㇱパと杉元陣営
杉元を追ってきた数名の兵士に撃たれた土方さんは膝をついてしまいました。
先ほどまで自分と重なっていた若き日の自分に、前に出て兵士を倒す杉元の姿が重なります。
何かを悟った土方さんは、杉元に和泉守兼定と自分の思いを託します。
アシㇼパさんと白石は後ろ髪引かれる様子ですが、わかったとその思いを受け取った杉元はもう振り返りません。
これいっつも思うんですけど、杉元って人の死に対して、悲しむ様子とか全然見せないですよね。
キロちゃんが死ぬ時も、みんな複雑な顔してたし、杉元も色々思う事はあったと思うんですけど、ひとり無表情で、ただ死を受け入れる。全然感情が見えない。
さすがに親友の寅次の時はそんなことなかったと思うんですけど、戦場では死んだ人になにもすることはできないし、それにかまけていたら自分が殺されてしまうから、無になることが身に付いちゃったんでしょうか。
二階堂にも言ってましたが、殺し合いに感情は邪魔なだけ。
杉元なりの自衛手段なのかもしれませんけど、耐性のないこっちはメンタル傷つきまくりですよ・・・。
アシㇼパさんの「土方ニㇱパ」呼び、初めてじゃないですか?
土方さん、アシㇼパさんのこと子ども扱いしてなかったし、アシㇼパさんもあんまり打ち解けてたイメージないんですけど、アチャの思いを引き継ぎ、アイヌのために命をかけて戦ってくれた土方さんへの敬意が感じられる呼び方ですね。
土方さんの最期
馬で追いついた新八さんと夏太郎が列車に乗り込んできました。
連結部分で倒れてる月島と鯉登さんを避けて、土方さんに駆け寄ります。
車内の惨状、倒れてる牛山さんを見ての夏太郎の「うそだろ」。私も同じ気持ちです・・・。
新八さんには看取ってもらえたけど、ゴールデンカムイの登場人物の皆さん、少なからずその死に救いがあったと思うんですが、土方さんの最期の言葉が「悔しいなぁ・・・」とは。
最初読んだ時、悲しくて、土方さんには救いはないのかしらと思ったんですが、読み返してみると不思議とその表情が悔しそうに見えない。
新八さんも、なんだかんだいって土方さんの最期は取り乱すかなと思ってたんですが、労わるような優しい目をしていて。
野田先生は、身が滅んだとしても土方さんにはまだまだ走っていてほしくて、あえてこれからに思いを馳せつつ亡くなるという最期にしたのかな。
もしここで満足して終わってしまったら、もう走る必要なくなっちゃいますもんね。
あとは実在していた土方さんも志半ばで、多分悔しい思いの中亡くなったと思うので、その無念を例え物語の中でも勝手に消化したみたいにしたくなかったのかなぁとか思ったり。
野田先生のお考えは私のような凡人にはわかんないですけどね。
夏太郎の涙にもらい泣き。・・・まだ日泥の法被着てたんだ。
尾形とヒグマ
ヒグマが尾形のいる屋根に登ってきます。
「どうやって列車に?」と尾形が言いますが、ほんとにおっしゃる通り。私も聞きたい。
でも尾形のところまでは登れると思います。クマ牧場でも屋外のゴミ箱をイメージした檻みたいなやつにひょいって入ってましたから、全然いけます!
向かってくるヒグマの頭を撃ちますが、ヒグマには効きません。
ここで「強い奴を倒すときは頭を狙わない」というアシㇼパさんの教えを思い出す尾形。
言われたことをしっかりと覚えている、本当に真面目な男です。しかしなぜ撃つ前に思い出さないのか。
そして土方さんの一刀には踵をかえしたヒグマですが、頭を撃ってきた尾形には向かってきました。
なんだろう、気迫の違いかな?
因縁の対決 杉元対尾形
そして衝撃の最終ページ。
いつか来るだろうと思っていた杉元対尾形。
でもなにもこんな足場の悪いところでやらんでも・・・。
距離のない接近戦なので杉元の方が圧倒的に有利な気がしますが、鶴見さんの援護があれば戦況は変わりそうです。
ぱっと見杉元の銃剣が尾形の胸を貫いたように見えますが、マントがあるから微妙だなぁ・・・。
あえてそうしてるんでしょうけど、また一週間が長いではないですか!
似た者同士
今回のタイトルは「似た者同士」ですが、実は私は二人が似てるとは最初あんまり思ってなくて。
若い頃の土方さんと杉元、トニさんが言う似てるの意味はなんかわかる気がしましたが、それでも副長時代の土方さんは杉元よりずっと色男で、世慣れてる感じがします。
刺青人皮集めてる時も土方さんの方が何枚も上手で、杉元結構ひどい目にあってたし。
土方さんは日本の将来を憂いているけど、杉元はアシㇼパさん至上主義なところにもスケールの違いを感じる・・・。
でも土方さんは、最初から杉元は自分と似てると思ってたかもしれないですね。
杉元のことを利用したのも杉元が有能だからだろうし、邪魔になると思ったのも杉元の行動が予想できたからでしょう。
一触即発みたいな時もあったけど、五稜郭では背中を預けて戦えるほどになってました。
ここのところ怒涛の展開に気を取られ、気が付いたら二人の距離が縮まってました。
単行本になったら、ゆっくり読み返したいと思います。
似た者同士と土方さんが杉元のことを認めてくれて、嬉しい気もするけど死んじゃうところは似ないでほしい・・・。
そういえば3月に新刊出るかなって思ってたんですが、来月なのかな?
展覧会もあるから、単行本作業もとなると大変ですもんね。
来週まで尾形が心配ですが、尾形にはまだまだ聞きたいことあるからマントの活躍に期待します。
次のお話 第309話「血濡れ事」
ひとつ前のお話 第307話「ちんぽ先生」