ゴールデンカムイ第311話「アシㇼパの選択」。
本誌の内容にふれているのでたたみます。
今週は最初読んだ時、目が滑って内容が全然頭に入ってきませんでした。
どうやらまだ尾形ショックから立ち直れてないみたいです。
そんな第311話、落ち着いて読み直したら杉リパ回でした。
途中迷走してますが、おかしな妄想聞いてやってもいいかなと思える方はどうぞお進みください。
大変ざっくりとしたあらすじ
鶴見さんが銃で撃ってくるので、車内に避難する杉元、アシㇼパさん、白石の三人。
一両目と二両目の連結が外されており、鶴見さんの乗った先頭車両が徐々に離れていきます。
アシㇼパさんはひとりで権利書を取り戻しにいくことを決意し、杉元と白石に最後のお願いをします。
アシㇼパさんの想いを受け入れたふたり。
杉元は相棒として最後までアシㇼパさんと行動を共にすることを選びます。
アシㇼパさんのお願い
死んだヒグマがいいかんじの衝立となり、三両目にいる兵士に見つからずに屋根から降りて車内へ移動することができました。
このヒグマにより現場は大混乱となりましたが、最後に役に立ってくれました。
満身創痍の杉元の唇はカッサカサ。
どうってことねぇって言ってますが、命にかかわる傷でなくとも相当血液を失っていますよね。
杉元もこんなだし、金塊をめぐって殺し合い、たくさんの人が死ぬのを見てきたアシㇼパさんは、その呪いを断ち切るためにみつけた金塊は埋めたままにしてその存在を忘れてほしいとふたりにお願いします。
もちろんふたりはそれぞれに目的があって、金塊のために命をかけてここまで来たことはアシㇼパさんも重々承知しています。
だから金塊の代替え案を出してきたわけですが、金貨はまぁわかるとしても、ここでまさかのはんぺん再々登場。
ネタみたいにも見えますが、チンポ先生亡き後、アシㇼパさんにとっては形見も同然だし、そうでなくても本人はいたって真剣な様子。
冷静に考えれば全然見合わない交渉内容ですが、これが今のアシㇼパさんにできる精一杯なんですね。
・・・大体こんな風に頭を下げてアシㇼパさんがお願いすることなんて、未だかつてありましたっけ?
いつも大人顔負けの毅然とした態度で猛者たちとも渡り合っていたアシㇼパさん。
第七師団に捕まった杉元を助けるために白石に協力を要請する時も毒矢で脅していたし(その後金塊の分け前を渡すことで最終的に合意しましたが)、なだめすかすことはあっても、こんな健気に子どもらしい顔をして必死にお願いするの見たことない。
なりふり構わず一生懸命なのは、いちばん大切なひとを失いたくないから。
アシㇼパさんの告白
アシㇼパさん、杉元に「いちばん大切なひと」って言いましたね。
今まではっきりとそういうこと口にしたことなかったと思うんですけど、ここでちゃんと杉元に気持ちを伝えられて本当に良かった。
・・・んですけど、杉元の反応がイマイチわかりづらい。
こう言われた杉元、「え、アシㇼパさん俺のことそんなに思ってくれてるの?」なのか、ここで梅ちゃんたちの写真を思い出して、「大切なひとを死なせたくない気持ち・・・わかる!俺も昔梅ちゃん死なせたくなくて身を引いたから」ってそっちに共感しちゃってるのか?
もちろんアシㇼパさんの気持ちに寄り添うことは全然悪くないですよ。
そこが杉元の良いところだし。
その点白石はアシㇼパさんの告白、ちゃんと理解できてますよね。
白石金塊を見つけた時ものすごく喜んでたし、そのために結構苦労もしてきました。
はんぺん一枚じゃ全然割に合わない。
でもアシㇼパさんが杉元を想う気持ちを理解して(ひとコマだけど)悩んだ末に受け入れました。
しかもアシㇼパさんが失いたくない「いちばん大切なひと」が杉元だってわかってるから、自分が主語の「わかったよ、アシㇼパちゃん」じゃなくて、杉元に「わかったと言ってやれ」って言ったんですよね?
相棒
アシㇼパさんの言っていることがわかってんだかわかってないんだかよくわかりませんが、ここはとにかく「わかった」という杉元。
アシㇼパさんはほっとした表情を見せます。
なのに急に「行かせない」とか言い出します。
そりゃアシㇼパさんええってなりますよ。
この辺の杉元、目元が暗くなってて表情が読みにくかったので、私もええってなりました。
白石にもフラグみたいなこと言うし、まさか杉元ひとりで行くんじゃないだろうね?そして命と引き換えに権利書を・・・と嫌な妄想を瞬間的にしましたが、アシㇼパさんをつかんだまま先頭車両に飛び移って「ひとりでは行かせるかよ!!相棒だろ」ですよ。
おおう・・・そうきたか。
これはアシㇼパさんの目に光戻っちゃいますね。
でもせっかくの名セリフにつながるんだったら、ここはもっと密着度が高くても良くないですか?
抱っこまではいかなくても、なんかもうちょっと、ねぇ。
玉井伍長から逃げる時だって抱きかかえてたのに、こんなドラマチックな場面でネコの子を運ぶみたいな持ち方せんでも・・・。
と、ここで愚かな読者である私は気付いたんですよ。
え、これってもしかして杉元照れてる?
「わかった」からのくだり、目は暗くなってて見えないけど、よく見たら口元から笑みこぼれちゃってるじゃん!
これはもしかしてわざと「行かせない」ってわかりにくい言い方しよったか?
そしてこのそっけない持ち方も照れ隠しなんではないかい?
じゃなかったらこれまでアシㇼパさんをリスペクトしてきた杉元がこんな扱いしない気がする。
いやもちろん野田先生がアシㇼパさんの変顔描きたかっただけの可能性ありますよ?
最近殺伐としてたからツッコミどころとして用意してくれたのかもしれないです。
梅ちゃんの写真がなにを意味するのかで解釈がわかれそうですが、こんなに照れてる(あくまで推測)杉元を見ると、やっぱりアシㇼパさんの気持ちが嬉しかったのかな。杉元、疑ってすまんかった。
いやーまたしても野田先生の手のひらの上で転がされてしまいました。
やれやれ。
※全て個人の妄想です。
鬼神なふたり
明日に向かうアシㇼパさん
アシㇼパさん、杉元に金貨じゃ治療費足りないからヒグマの胆嚢たくさん獲るって言ったじゃないですか。これからひとりで鶴見さんから権利書取り戻しに行くって時に。
普通だったらここで死ぬかもとか思っちゃいますよね。
でもアシㇼパさんは生きて戻ってくることを疑ってないからこういう発言が出るんでしょうね。ヒグマの胆嚢いくつ獲ったら目標金額に達するのかはさておき。
アシㇼパさんは、いっつも前を向いているんだなぁ。
そして杉元に「わかった」と言われた時はほっとした笑顔でしたがまだ目は黒く、「相棒だろ」って言われた時は完全に光が戻りました。
金塊をあきらめてもらう→杉元を死なせない
相棒→杉元と一緒にいれる
やっぱり生きてるだけじゃなく、一緒にいることがアシㇼパさんの希望なんですね。
・・・それにしてもこのアシㇼパさんの複雑な顔。
最初感極まった笑顔かと思ったんですけど、それだけじゃない気もしてきました。
相棒って言われて嬉しかったのか、もう一歩進んだ答えがほしかったのか。
もー杉元もアシㇼパさんも笑顔に感情詰め込みすぎ!!
多分ですけど、今回の告白で杉元はアシㇼパさんの気持ちしかと受け取ったと思いますよ。
でも今は、全て含めて「相棒」と表現したんじゃないかな?
戦いが終わった後にゆっくり考えればいいかなって(私もそうします)。
アシㇼパさんの願い、叶うといいですね。
鶴見さん対杉元
鶴見さんの弾切れを察して攻めに転じる杉元ですが、鶴見さん銃の在庫めっちゃ持ってた!!
いつもはおしゃべりなのにめっきり口数も減っちゃったし、月島も鯉登さんもいない中での直接対決。
一体どうなるんでしょう。
そういや丸腰の白石、敵のホームに残してきちゃったからちょっと心配だけど、白石だからなんとかなるか!
続きは気になりますが終わらないでほしいから休載大歓迎。
尾形の死、読んでるこちらがこんなに疲弊してるんだから描いてた野田先生はきっともっとしんどいですよね。
ゆっくりお過ごしいただきたいものです。
来週は重大発表があるとのことで。
こういう時は、どんなレベルの発表を指すんでしょうか?
29巻発売日のお知らせ・・・は公式ではまだみたいだけど、Amazonでは予約できたからそれほど重大でもないか。
アニメの新情報解禁かな?イベントではなかった新キャラの声優さんの発表とか。
あとはなんだろ、映画化かな。
第四期のアニメでどこまでやるかわかりませんが、ビール工場の前くらい?ビール工場結構ボリュームありますもんね。
ここまでやったら第五期もあるでしょ!と思ったけど、ここを映画でやるという可能性もあるか。
でもこういうのってアニメ最終回のエンドロールの後とかにババーンと発表されるの見たことある気がします。
いや~なにかなぁ?
考えても当たったためしないんですけどね、こうやって色々考えるのはとっても楽しいですね。
次のお話 第312話「分け前」
一つ前のお話 第310話「祝福」
第310話の追記